部活動の時間を既に終えた校舎は、人の気配が殆どしない。
紅茶を落としたような黄昏深まる教室で、真吾は声も無く佇んでいた。
目の前には真吾と同じ桜里学園の制服を身に纏った、背中の辺りまで綺麗な髪を伸ばしている眼鏡少女――クラスメイトを真吾は茫然と眺めていた。
女の子に触れた記憶として――微かに妹や幼馴染と遊んだ記憶は残ってはいる。だが、女の子との思い出の記憶と言うには幼稚すぎる。
女の子という存在があまりにも遠くなり、接し方すらも忘れてしまった。
ずっと女性と縁のない青春を送ってきた真吾を哀れんだ神様が、これは与えたもうた超絶ラッキーだと真吾は思った。そうでなければこんなオイシイ出来事、薄い本じゃあるまいし現実に起こる訳がない。
赤いフレームの眼鏡を掛けた真面目な雰囲気の少女の名前は渡辺彩夏《わたなべさやか》。真吾の所属するクラス、2年B組のクラス委員長。
彩夏は誰かの机の上に腰掛け、ふくよかな谷間を露にした姿で――真吾の目の前でオナニーをしていた。
しかも目の前まで近寄っても、どういう訳か彩夏はまるで気づく気配がない。
ショーツの中で蠢く指の動きをまざまざと見せ付けられて、真吾の頭はショート寸前。クラスメイトに悩ましい姿を見せつけられて、股間は瞬く間に逞しく隆起していた。
何故こんな事がと戸惑う横で、ラッキーと思ってしまう浅はかな男心。
だって仕方ないよ、男の子だもん。
女の子に触れたのだって何時が最後か覚えていないほど過去の話で、女性の裸なんてチラ見どころか動画でしか見た事がない。
目の前で生オナニーを見てしまったのだから、内心嬉々としてしまうのは男としては当然の反応だ。
いつも同じ教室で、ただ共に勉強を学ぶだけの存在であるクラスメイトの女子の生オナニー……。
そう考えるだけでもエッチに感じてしまうのに、別の意味で最も想像できない相手のオナニー姿が目の前にある。とりわけ彼女の容姿的なものに弊害がある訳ではなく、想像し難いのはもっと別の理由。
渡辺彩夏という女子生徒はクラス委員を絵に描いたような少女だ。
真面目で頭が良く、言いたい事はスパッと述べるし凛とした佇まいはクールな印象を受ける。そんな彼女に如何わしいイメージは似つかわしくないし、そういう事をしているという想像すらも許されない印象だ。
恐らくクラスの男子の誰もが、彩夏が手淫に興じる姿など想像できないのでは……と思う。勿論、真吾も想像した事などない。
そもそも想像したくなるような接点と言えるべき関係を、真吾は彩夏と築いていないし持ち合わせてもいないのだ。
そりゃあ彩夏だって人間だ。
性に一番興味を持つ年頃だし、こういう事をしていたっておかしい事はない。
おかしいのはしている行為よりも、やっている場所なのだが……この際それは忘れよう。
普段ならばとても近づけない相手だが、今は幸か不幸か傍らまで近づいても彩夏がこちらを気にする様子が全くない。
接点があろうとなかろうと、誰彼憚る事もなくオナニーを見せているのは彼女なのだから、凝視しようが視姦しようが見るくらい許されるはず。降って沸いたようなラッキーなのだから、気にする理由など真吾にはない。
――って言うかこれ、触れそうだよね。
というか寧ろ、据え膳だし触るべきだよね!?
触れても良い言い訳を論いながら、肌蹴たワイシャツに手を伸ばす。
このワイシャツを開けば、おっぱいが見れる――。
いつもは制服で隠されて見る事の叶わなかった、クラスメイトの生身の肉体。芳醇な果実を思わせる、瑞々しい女の子のおっぱいがこの下に……そう考えるだけで、緊張で手が震えそうだ。
ワイシャツに手を掛けても、彩夏が咎める様子はなかった。それどころか、気にする様子さえ見せない――彼女の雰囲気を胡乱に思わない訳ではない。
どうして近づいても気づかないとか、どうして何も反応がないのか……とか。
だが見たいという欲求の方が、遥かに強かった。
そんな事を気に掛けるよりも、女子の生身の肉体の方がどうしたって気になる。
真吾だって正常な高校生男子。いけない事だとわかっていても、見たいものは見たい。普段は割りと理性的な真吾も、このような場面に遭遇してまでまともな理性が働く程、女の子に慣れても恵まれてもいないのだ。
緊張の為か、心臓がドキドキと少し煩い。
その音を振り切るように、真吾は思い切ってワイシャツを左右に開いた。
引き上げられたブラジャーから零れた撓わな乳房。
釣鐘型の色白な脹らみは、手のひらには完全に納まり切らなそうな大きさ。
ゆさっとした瑞々しい果実のような脹らみの頂点に咲く、薄い桃色の蕾……。
外見から想像する以上に大きい彩夏のおっぱいは、隠れ巨乳という言葉がぴったりだ。
無意識に喉がゴクリと唾液を飲み下す。
夏にチラリと目にする女子の脇や、第二ボタンを外したワイシャツから覗く胸元。それらを目にして生で見たいと切望しながら、何度オカズに使った事だろう。
ずっと切望していたものが今、目の前に在る――真吾の鼻息は俄然荒くなった。
こうなったら触ってみたいという欲求が高まるのは男なら当然。
チラリと彩夏の顔を窺うも、彩夏は矢張り無反応だ。
どうせ彼女はこちらを気にも留めていないのだから、ちょっと触るくらいどってことは……。
裸の女の子が目の前に存在して、その身体に触りたいと思うのは、寧ろ正常な男なら当然の欲求であり、必然だ。
「バレたらバレた時の事だ……」
躊躇いに少し逡巡したが、思春期衝動の誘惑には勝てなかった。
真吾は彩夏の乳房を、恐々と両手で下から支えるようにそっと包み込んだ。
うわ……柔らかい。
やんわりと触れたというのに、脹らみに指がズブズブ沈み込んでいく。流石にボリューミーなだけあるなと感動すら覚える柔らかさだ。
手のひらに広がるふわっとした感触や肌の触り心地は、男とは全く違う。サラサラとして滑々として……夢のようなフニフニ触感。指に馴染んだように吸いつく肉感がヤバいくらい気持ち良い。
凄い……何これ、すげェ柔らかい。今まで触らずに来たなんて、僕は人生の半分は損してたぞ……この世にこんな素晴らしいものがあったのか!
堪らなくなった真吾は、左右から捏ねるように双丘を揉んだ。
力を加える度にグニャグニャと拉げる彩夏のおっぱいは、想像以上にズシリと指にクるような重量感がある。胸が大きいと肩が凝るのよね~という女子の会話が脳裏に過ぎる。なるほどな……と、彩夏の乳房を堪能していると納得させられた。
これが女の子のおっぱいなのかマジで感動的。
もっとじっくり堪能しなけりゃ、折角のチャンスが勿体無いよな……真吾は尖り始めている蕾を指でシコシコと揉み解しつつ、その尖端を舌先でチロチロと舐めた。
舌で味わうのは指とはまた違った感触だった。芯のある乳首の凹凸を舌先に感じて、何とも堪らん舌触り……我慢しきれずに思わず舐めてしまったが、真吾はかなり興奮を煽られてきていた。
すると彩夏は、ピクンと肉体を震わせて愛撫に応える動きを見せた。
「はあ……ふっ、あぁん……ああァ~ん……」
ヤバ、声……凄く可愛いんだけど……甘くて少し鼻にかかってて、真吾は声だけで堪らなくなりそうだった。
喘ぎ声くらいAVを見てれば確かに聞けるが、そういう問題ではない。
興奮する理由は、彼女がクラスメイトだから――クラスメイトの女子のエッチな声は何となく禁断めいていた。
普段は絶対に聞く事も叶わない、特別な関係にでもならない限り、絶対に聞かせて貰えるはずのない、恥ずかしい声――。
普段は落ち着きのある凛とした声が、悦楽を感じるとこんな風に可愛くエロい声に変わるなんて凄く意外だ。クラスメイトの女子の禁断の声をこっそりと聞けるなんて、ヤバい優越感だと思う。何だかいけない事をしているみたいで、凄くドキドキする。
「こんなの興奮するなって方が無理だ……やべェ、興奮する」
真吾は乳首を舌で嬲りながら、彩夏の手元に注目した。
割れ目と思しき部分が指の形に盛り上がり、もこもことゆっくり上下に浮き沈みしている様が見て取れる。彼女の指が捏ねているであろう場所からはクチクチという淫猥な音が微かに上がっていた。
その音はしっかりと真吾の耳にも届けられ、興奮を更に掻き立てる。
「エロい音だな、ヌルヌルなのか?意外と委員長もエッチだ……」
おっぱいを舐める下で、自らの指で自分のマンコを臆面もなく可愛がる彩夏。
クラスメイトに何をされているのかも気づかず、クラスメイトにマンコの音を、クラス委員長の手自ら聞かせてくれているのだから……はしたなくて酷く破廉恥なクラス委員長だ。彩夏はどうやって自分の身体を弄っているのだろうか。彼女の破廉恥な姿を、じっくりと見てみたいと真吾は思った。
真吾は片方の手をショーツに伸ばしていった。
ゴムの部分を指で摘んで、そっと持ち上げる。
汗や愛液を吸い込んでしっとりと湿るショーツの布地は、肌にぴったりと密着している為か少し持ち上げ辛い。少しイラッとさせられながら、やっとの事で肌から剥がれてくれた布地が僅かな空間を作る。
覗き込むように隙間を見ると、クリを弄っているであろう中指が頻りに蠢いているのが見て取れた。
むう……指しか見えないな。
矢張り上からのアングルでは良く見えず、堪らなく焦れったい気分になった。
脱がしちまうか……真吾は今度は両手でショーツを降ろし始めた。
するとオナニーの指がピタリと止まったので、真吾は変に思って彩夏を見た。
彩夏がこちらを見つめていた。今まで全く意に介さなかった彩夏が、今は真吾をしっかりと見ている。
絡み合う視線に真吾はギクリと肩を震わせた。
「い――委員長!?えっと、これは……その~……」
ば、バレた……?
■ 渡辺彩夏(わたなべさやか)
真吾のクラスメイトで、クラス委員長をしています。あだ名も委員長なのですが、本人はあまりそう呼ばれるのは好きではないようです。
普段は真面目で沈着冷静、少し大人びた雰囲気があるのでクールに見えます。というか、周りからはそう思われています。役職柄から頼られる事も多いので、とても責任感が強い彼女はクールな姿勢を崩せないと思っている節も。
典型的な甘えベタなタイプですね。
素の彼女は真吾と居る時を見てもらえればわかるのではないかと……結構可愛い人です。
前作では名前が平仮名だったのですが、俯瞰視点で書くと平仮名では非情に見づらい!
という事で、漢字名前に変更しました。
身長は165センチ。スリーサイズはB88 W57 H84。
◇
小説家になろう・ノクターンノベルズでも連載中です◇
◆◇ 関連リンク ◇◆竜を継ぐ者~黄の刻印の章(世界はエッチと愛で救われる)第一話へヒミツのカンケイ第一話へ『 M 』第一話へお兄ちゃんと私 第一話へ
- 関連記事
-
2018/07/13 00:00 |
竜を継ぐ者~黄の刻印の章(世界はエッチと愛で救われる)
| COMMENT(0)
| TRACKBACK(0)
コメント
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)